歯科の唾液検査

歯医者さんで、唾液の検査を受けたことある?と、同僚がランチタイムに話題に出してきました。

その場にいた者同士、顔を見合わせましたが、皆、首を横に振りました。歯科での唾液検査で、口内の環境バランスや、虫歯予防のアドバイスが受けられると言うのです。その場に居た皆で、スマホを使って、歯医者さんの唾液検査を調べてみました。ランチタイムの短時間で、得た情報を皆で共有してみると、歯科の唾液検査には、いくつか種類があるようで、検査費用も訪れる歯科によって異なるようでした。保険外にどうも、となるようでしたので、一度、通院予定の歯科に確認を行ってから検査に行くことが良さそうでした。また、どの検査を受けるのかにもよるようですが、検査前に、食事制限があったり、激しいスポーツを行ってはいけないなど、禁止事項もいくつかあるようなので、やはり、直接、一度、歯科で詳しい説明を受けてから検査を行う必要がありそうです。皆で、歯科の唾液検査を調べているうちに、ランチタイムはあっと言う間に終了10分前となってしまったので、急いで、歯磨きタイムへと化粧室に向かいましたが、その時、同僚が、歯磨きをすることで、インフルエンザの予防にもなるらしいと話していました。お口のケアというのは、思っている以上に、健康を考える上で必要なことなのかもしれません。歯科での唾液検査も、口内の環境バランスを崩さないための予防なのだとしたら、一度受けてみたいなぁと同僚らと歯磨きをしながら、来週の予定に歯科検診を加えようとおもむろに考えました。

プラーク除去のコツ

歯周炎の原因と考えられている「プラーク」は、タチの悪いことに、時聞の経過によって、ただの歯磨きではビクともしない歯石となり、取り除くことが困難になってしまうという性質を持っています。歯石は、歯周病菌にとってはとても良い環境であり、最適な住み処と言えるでしょう。そのため、歯石をつくらないよう、日々の歯磨きが重要であると言えるでしょう。もしも歯石ができてしまった時には、歯磨きではどうにもならないため、歯科医院で取り除いてもらわなければならないでしょう。放置してしまっては、歯周病は進行し、悪化の一途を辿ってしまうでしょう。セルフケアでプラークゼロを実現できれば一番良いのですが、それは不可能に近いと言えるでしょう。口腔内は細菌にとって理想的と言える環境であり、舌や粘膜、唾液、歯と歯茎の聞の溝など、ありとあらゆるところに細菌が住んでいるからです。例え歯医者さんに完璧な歯磨きの方法を教わって実行できたとしても、完全な除去は出来ないでしょう。歯周病菌などの細菌は、食物中の糖分を主なエネルギー源として繁殖していくと考えられます。プラークの作られる時間は、食事の後たった数時間とも言われており、あっという間に作られてしまうと言えるでしょう。また、プラークに付着した細菌は、更に糖分を原料にし、粘着物質を生成し、カバーをかけて自信を守る性質があるようです。このカバーは「バイオフィルム」と呼ばれ、歯周ポケットの内側や、歯の表面に付着した粘ついたものです。これも歯磨きだけでは落としきれないため、予防するには、食後に出来るだけ早く歯磨きをするということを習慣づけるのが望ましいと言えるでしょう。

歯周病予防のミソ

歯周病の予防や治療に一番効果的な対策と言えば「プラークコントロール」ではないでしょうか。むし歯や歯周病、口臭と言った口腔内のトラブルの最大の要因はプラークにあると言ってまず間違いはないのではないでしょうか。つまり、このプラークを減らしていくことである「プラークコントロール」が重要な働きを持っていると言えるでしょう。そう、歯周病予防のミソはズバリ「プラークコントロールに尽きる!!」と言えるでしょう。よく歯ブラシのCMなどでも耳にする「プラーク」ですが、聞き慣れているだけで、実際なんのこと?という方も多いのではないでしょうか。これは、歯の表面にくっついて固まってしまった細菌などの塊のことを指しています。食事をした際などにも、食べ物のカスなどが歯の隙間や表面に残り、その残骸から「テキストラン」という糊のような粘ついた物質が作られます。この粘着質の物質に細菌がつき、出来上がるのが「プラーク」です。よく勘違いされている方も多いのですが、歯に残った食ベカス=プラークではなく、テキストランにくっついた細菌の塊をプラークと呼んでいるようです。また、プラーク上に色素や食ベカスなどが付着し、目で確認できるようになったものを「歯垢」と呼んでいます。つまり、プラーク自体は目に見えないことから、セルフケアや定期的な歯科検診などが効果的な予防と言えるのではないでしょうか。プラークは、1グラムの中に非常に多くの細菌が含まれているため、むし歯や歯周病を引き起こしてしまう原因と考えられています。プラークの除去方法は、口をゆすいだり、強い水流をかけるという程度では効果はなく、歯ブラシなどでしっかり落とさなければ意味はないでしょう。日々のセルフケアを正確に行うには、歯医者さんなどに歯磨きの方法を教えてもらうと良いでしょう。的確なセルフケアで、口内のプラークコントロールを行えると良いでしょう。

歯周病のチェックポイント

歯周病の一つである「歯肉炎」とは、歯茎と歯茎を構成する組織が細菌の侵入によって炎症を起こしてしまった状態を指します。歯磨きなどの際、たまに歯茎から血が出たりしませんか?これが歯肉炎の主な症状と言われており、この状態までは、病気自体はまだ歯茎だけと言えるでしょう。しかし、この「歯肉炎」が悪化してしまい、進行してしまうと、炎症などで歯茎が腫れてしまうため歯と歯茎が離れ、歯周ポケットができてしまいます。ここから「歯周炎」に移行すると考えるとわかりやすいでしょう。歯周炎には様々な種類があり、一般的によく知られているものは「成人性歯周炎」と呼ばれるものでしょう。これは、歯茎が腫れ、膿や血が出たりという症状が現れてきます。この膿が原因で、セメント質や歯根膜、歯槽骨といった歯の周りの組織が次第に溶かされ、破壊されていってしまうことで、歯周ポケットはどんどん深くなっていくというシステムが歯周病の怖いサイクルといえるでしょう。深くなった歯周ポケットには、非常にプラークがたまりやすくなり、悪循環に輪を掛ける状態に陥ってしまうでしょう。歯磨きの際、出血などがあればすぐに歯医者さんに行ってみると良いでしょう。早めの対策が後々、面倒なサイクルを防いでくれるでしょう。定期的な歯科検診もオススメです。歯周炎の原因細菌は、一度繁殖してしまうと、どんどんと歯の根っこの奥へ奥へと進行するという性質があるようです。つまり、歯周炎の進行は、歯根や歯根膜、歯槽骨と行った、歯が健康に機能を果たすための重要機関を溶かしてしまうという状況へ向かっていくと言われています。最終段階として、歯を支える働きを持つ歯槽骨をほとんど溶かしてしまうこともあり、そうなってしまうと、歯は抜け落ちてしまうでしょう。大切な歯、日々の変化に敏感に対処していけると良いでしょう。

行政ができる予防歯科

キシリトールの活用も行政ができる予防の一種です。キシリトールとは、砂糖にかわる甘味料の一種です。その働きとして虫歯菌であるミュータンス菌に酸をつくらせない、という効果があります。虫歯菌は砂糖と間違えてキシリトールを取り込むことで弱ってしまい、歯を溶かす酸をつくることができません。このようにキシリトールも虫歯予防には有効ですが、国は水道水へのフッ素添加と同様に、あまり積極的に推奨はしていません。世界標準からみても予防歯科に消極的である日本の厚生労働省は、残念ながら国民の歯の健康についてはまだまだ意識が低いということを認めざるを得ません。

私たち日本人の多くが、歯が悪くなるのを待ってから治療し、また悪くなってしまったら治療を重ねる。しかも世界標準ではかんがえられないような悪質な材料を使った保険治療を、しっかり理解し深く考えないままに受ける、というのが日本人の歯科医療の実態とも言えます。その原因とも言える日本の歯科医療制度について、その仕組み自体が私たちの歯を悪くしている、と言えるのかもしれません。そもそも国がやるべき予防歯科という施策について、日本でも保険の範囲内にちゃんと予防歯科を導入すれば、わたしたちは歯科医療費を大幅に減らすことができるはずです。ましてや今後ますます高齢化がすすむ日本の社会においては尚更ですが歯科保険制度をもっと意義あるものに変革していく必要があるといえそうです。

予防のためにできること

虫歯大国・歯周病大国と称されることもある日本ですが、平成17年の日本の歯科疾患実態調査によれば、80~84歳の1人平均現在歯数は8.9歯、また80歳以上で20歯以上を有する者の割合は17.3%です。このことから日本では「健康日本21」の目標の早期実現に向けて更なる国民の意識への喚起が必要であることがうかがえます。国民の健康を守るべき厚生労働省も、これまでの予防歯科への消極的な態度を改めて、一刻も早く世界標準レベルをめざした対策をおこなうべきです。つまり保険の適用範囲についても早々に改善をはかるべきだと言えるでしょう。

「8020(ハチマルニイマル)運動」の実現に向けて、予防歯科を保険適用範囲へと変えることで、スウェーデンのように予防歯科に力を入れ、虫歯や歯周病になる人を減らしてほしいものです。また、予防歯科のために国ができることは他にもまだあるはずです。たとえば水道水へのフッ素添加です。みなさんは世界の100カ国以上で水道水にフッ素が添加されている事実をご存知でしょうか。フッ素は歯や歯茎に悪いとされる酸の分泌を抑えるだけでなく、細菌を出す酵素の働きを阻害し、唾液中に含まれるミネラルの沈着を促進して歯の再石灰化を助けてくれます。虫歯になりやすい歯に作用して、歯そのものを強化してくれるというメリットもあります。フッ素が危ないと思っている人もいるようですが、日常生活で普通に水道水を摂取する分には、何の問題もないということを科学的根拠からしっかり理解しておくべきでしょう。

保険の範囲内で行う歯科治療の限界

外国で主に使われている歯科材料は、日本の保険がきく金属の3倍の耐久性があると言われています。では日本においては一体どのような歯科材料が使われているのでしょうか。考えてみれば、私たち日本人の多くはこれまで自分が受ける歯科治療の内容について、納得のいく説明を十分に受けないまま、ただただ歯科医師のいいなりになって治療を受けてきてはいないでしょうか。歯の問題は本来なら、治療前にその材質や耐用年数について丁寧で詳しい説明を受けて納得した上で選択をするべき大切な問題です。長い目で見れば全身の健康にすら影響を及ぼしかねない重要な問題を、私たちは他人任せにしてきたとは言えないでしょうか。もちろん担当する歯科医は事前に患者一人ひとりの幸せな人生について考えたうえで、適切なアドバイスを行うようにするべきです。であるならば患者も然り、他人事のように不勉強なまま治療するのではなく自分の意見をもって臨むべき治療であるはずです。患者と歯科医の両者が、治療の限界についてよく理解した上で、しかるべき選択を行う、それが本来あるべき理想的な歯科治療と言えるのではないでしょうか 。

では歯科医療にだけ留意すれば、私たち日本人は幸せで健康な歯科ライフを手に入れることができるのでしょうか。ご存知の通り、もともと歯には自然治癒力がありません。つまり一旦悪くなってしまった歯は、治療によってその悪化を食い止めることができたとしても、元の歯より良い歯にするということはできないのです。そこで昨今世界的に注目されているのが予防歯科です。予防歯科とは、虫歯や歯周病にかかる前に事前に予防することです。日本では残念ながら「歯は悪くなってから治すもの」、という歯科治療が当たり前です。また、健康保険制度でも予防歯科は残念ながら取り入れられていません。つまり、現状の日本の歯科医療制度において予防歯科は対象外なのです。そのため日本人の予防歯科に関する意識が、世界標準よりかなり低くなっていると言えそうです。

歯科における保険治療と自費治療

日本人のほとんどが経済的事情から今のところ保険治療を選択していると言えます。しかし私たちの選択肢には、じつは保険治療の他にも「自費治療」というものが含まれているということを皆さんはご存知でしたでしょうか。実際には、歯科で治療を受ける場合、保険治療と自費治療とどちらを選ぶかということについて、事前にその違いをしっかりと認識している人、もしくは医師から詳しい説明を十分に受けたことがある人は少ないかもしれません。たとえば、歯科で治療を受けたにもかかわらず、その後に「かぶせ物が取れてしまった」という残念な経験がありませんか?こんな場合、時には歯科医の技術不足や経験不足が原因であることも多いのかもしれませんが、決してそれだけが原因とは言い切れません。実はその歯科治療に使用された材料の質が良くなかった、ということが原因であるかもしれないのです。

じつは日本の歯科現場では、海外ではすでに使用されていないような時代遅れな材質がいまだに使われているというケースが後を絶ちません。ではなぜそんな時代遅れな材質が先進国であるはずの日本において使われてしまっているのでしょうか。その原因がじつは保健制度にあったとしたらどうでしょうか。本来ならば人体には使用すべき材料ではない、とされているような世界標準から見て時代遅れな材質でも、日本の保険治療においては予算の都合上から使わざるを得ない、というような保険制度上の事情が実はあるのです。外国ではセラミックなどの材料をのぞいては一般的に金合金を使うケースが多くあります。金合金はフィット感がよいだけでなく錆びないで長持ちするという利点があるからです。しかしながら、日本においては良質な金合金ではなく、銀合金が使われています。フィット感がよくて錆びない金とは違って、銀は錆びてしまいます。フィット感もわるいため隙間ができやすく新たな虫歯を生みやすい、というデメリットがあります。そんな粗悪な材質を使わざる得ない日本の歯科保険制度には、やはり疑問を抱かざるを得ません。日本人の多くがこれまで見過ごしてきてしまったこの制度上の問題点について、私たちはいま一度真剣に見直してみる必要があると言えそうです。

日本の歯科医療制度

私たち日本人は、歯科を受診する際ほとんどの人が健康保険を利用しています。ではこの日本の歯科保険制度について、改めて考えてみたことがある人はどのくらいいるでしょうか。実はこの日本の歯科保険制度には他国にはないある問題があるのです。じつは世界標準と比較すると、日本の歯科医療制度には再考されるべき点が指摘されています。日本の歯科医療制度は、普通の医科の保険制度とは全く違うある問題を抱えており、それが私たち日本人の歯への意識に大きな影響を与えているからなのです。たとえば、あなたはこれまでに保険で歯科医療を受けた後で、治療した歯と同じところがまた悪くなった、または、取れてしまった、などという経験をしたことがありませんか。もしあるとすればそれは日本の歯科医療制度へのこれまでの信頼が実は間違っていたのかもしれない、ということを考えてみるべきチャンスだったのです。

日本においては国民はすべて健康保険への加入が義務付けられています。いわゆる「国民皆保険制度」ですが、この制度のおかけで私たちはいつでもどこでも保険医療を受けることができます。1958年から始まったこの国民皆保険制度は、世界保健機関(WHO)でも、安い治療費で治療が受けられる世界一の制度である、と評価されてきました。たしかに、この制度のおかげで私たちは日常生活で運悪くケガや病気になったとしても、すみやかに医療機関で治療をうけることができ、最先端医療ですら保険が適応されます。つまり、医科治療においては普通の治療を保険で受けることができるのです。ではこれは歯科でも同様である、と言えるのでしょうか。そうだと信じている人が多いのが現状といえますが、残念ながら実質的にはそうではないと言わざるを得ません。たとえ形式上は医科と同様、または保険が利く、と言えたとしても、実質上は油断のできない欠陥制度である、というのが日本の歯科医療制度の実態なのです。そこで、私たちは日本の歯科医療制度の問題点について、いまいちど見直してみる必要があります。

歯科先進国をめざして

日本の国民一人当たりの歯科医師数は、国際的には多い方だと言われています。一方で、12歳児の虫歯の経験率は高い方だと言えます。また、虫歯の経験率は近年になって多少の改善がみられるようになったものの、国際的にはまだまだ高い水準にあります。これから日本が世界標準に近づいた歯科先進国となるためには、虫歯などの不具合が出てから慌てて歯医者に行くという従来のスタイルを変えていく必要がありそうです。

欧米人のように虫歯や歯周病にならないために定期的に検査に通う、という習慣に変えていく必要があるのです。たしかに現在の日本の歯科医療制度では予防は保険診療として認められていませんが、制度が変わるのを待っているだけではいけません。まずは個人の歯への意識改革が必要です。一人ひとりが予防歯科のための日常の行動を変えることから始めてみることが大切です。

例えば、歯周病が発症する主な原因はプラークだと考えられていますが、そのプラークを完全に除去していれば歯周病はほぼ発症しません。しかし従来のブラッシングだけではプラークを完全に除去できません。つまり予防歯科が必要なのです。私たちはこれから歯科医院で定期的に汚れ具合を検査したりプラークを除去してもらったりすることを習慣にしたいものです。また、良い歯科医院かどうかをしっかり見極めてから選ぶということも大切だと言えるでしょう。